[2015.2.27追記]
マイクロソフトが、Outlook.comを使った無償での独自ドメイン運用を中止(=新規受け付けの停止)したため、この記事にある裏ワザは使えなくなってしまいました。今や役に立たない記事ではありますが、この記事にリンクしてくださっているサイトもあるので、記録として残しておきます。
本記事の最後にも書いてある『ZOHOメール』は今でも無料での独自ドメイン運用ができるようですね。
[2013.10.11追記]
長らくIMAPの使えなかったOutlook.comに、ついにIMAPが実装されました(Outlook Blog〔英文〕)。これで、PCやスマートフォンなど複数のデバイスでメールボックスを共有することが簡単になりました。本記事の後半の手順もぐっと簡略化されたので、記事を追記します。
(追記した箇所を でマーキングしました)
2012年12月6日をもって無償版の新規登録が終わり、全国各地で阿鼻叫喚の声がこだますることとなったGoogle Apps。とりわけ「独自ドメインでのメール運用をGoogle Apps(無償版)で」と考えていた個人や団体、小規模事業者にとっては由々しき問題となっているようです。まあ、今まで無料で使えていたことはありがたかったのですけれども。
とはいえ、今後いろいろとサイトを作っていくうえで、Google Apps(無償版)の提供が終わってしまったのはわたしにとってもなかなかのダメージ。そんなわけで、何か他に手はないものかと調べたところ、マイクロソフトのメールサービス『Outlook.com』を独自ドメインで使えることが分かったので、その方法をつらつらと書いていきます。
実験(?)にあたっては、手持ちの *.info ドメインを使いました。ドメインは『ムームードメイン』にて管理しているので、DNSは手軽なところで『ムームーDNS』を使用することにします。
まずは、Outlook.comのサイトトップより[新規登録]をクリックして、Microsoftアカウントを取得します。
マイクロソフトが提供する『Windows Live アドミン センター』のサイトトップにアクセス。[サインイン]をクリックして、取得したMicrosoftアカウントでサインインします。
再びWindows Live アドミン センターのサイトトップに戻るので、今度は[ドメインの登録]をクリックしてOutlook.comと紐づける独自ドメインを入力、「ドメイン用にWindows Live Hotmail Outlook.com を設定する」を選択して[続行]をクリック。
「設定の確認および使用条件への同意」の画面に遷移するので、問題なければ[同意する]をクリックします。
[2013.10.11追記]
「設定の確認および使用条件への同意」の画面にて、不正な登録を防ぐためのCHAPCHA入力が必須となっていました)
独自ドメインでOutlook.comを使うためのMXレコードとTXTレコードが示されるので、ムームーDNSの設定画面にてMXレコード・TXTレコードを追記します。
ムームーDNSの設定が終わったら、Windows Live アドミン センターの設定画面に戻り[更新]をクリック。
ドメインの所有者であることが確認され、「アカウントの管理」画面に遷移しました。ここで、メールアカウントを追加していきます。500件(!)まで設定が可能です。「最初のログイン時にパスワードを変更する」にチェックを入れると、ここで設定したパスワードは仮パスワードということになり、Outlook.comにログインした際にユーザー側にてパスワードを設定することになります。
[2013.10.11追記]
登録できるメールアカウントが500件から50件になっていました 😥 )
アカウントが追加されたので、さっそくOutlook.comにログインしてみましょう。
試しに独自ドメインのアカウントあて、別のメアドからテストメールを送ってみます(ここではGmailより送信)。
めでたく届きましたー :) Outlook.com側からの送信はどうでしょうか?
はい、送信もオッケイです。すばらしい。
[2013.10.11追記]
もしこの段階で携帯メールアドレスの入力を求められたら、下記の記事も参考にどうぞ。
Microsoftアカウントの「携帯メールアドレスの入力」はSMSを使う
Outlook.comでメールを管理するならここまででオッケイなのですが、実はこのコにはたいへんなウィークポイントが……それは
IMAPが使えない!
[2013.10.11追記]
と書いてあった本記事でしたが、冒頭に追記したとおり、2013年9月12日付の『Outlook Blog』にて「Outlook.com now has IMAP」という公式発表がありました。
本記事の初出時は、IMAPでのメール管理ができるようにGmailへ転送する手順を記事後半に示していましたが、その必要がなくなったことをお知らせします。ちなみに下の画像は、Outlook.com上にあるメールを、Android 4.1の標準メールアプリ『Eメール』にてIMAPで表示させたものです。
本記事の最後に、IMAPでOutlook.comを使うための設定を記しましたのでよろしければぜひ。
以下は、今や不要となった初出時のテキストです。ご参考までに。
ということで、IMAPを使ってメール管理するなら……定番ながらGmailの出番です。Outlook.comへのメールをGmailに転送しましょう。転送設定は[メールの詳細設定]-[電子メールの転送]で行います。
転送もオッケイですね。Gmailには「Gmailを使用して他のメールアドレスからメールを送信」という機能があるので、ヘルプに沿って設定すると
- 受信……独自ドメインあてメールをOutlook.comで受信→Gmailに転送
- 送信……独自ドメインを差出人とするメールをGmailより送信
という運用ができるようになるかと思います。
以上、Google Apps一本で運用するより設定の手間はかかってしまうのですが、独自ドメインメールをなんとか無料運用したいという方の一助になれば。
ちなみに、無料で独自ドメインメールを運用できるメールサービスとしては『Zoho メール』もありますので(使ったことがないのでレビューはひかえますけれども)比較検討されてはいかがでしょう? 『Zoho メール』はIMAPも使えますし。
[2013.10.11追記]
『Outlook Blog』の記事「Outlook.com now has IMAP」によると、IMAPを使うための設定は下記のとおりです。
- Incoming IMAP(受信設定)
- Server(IMAPサーバ): imap-mail.outlook.com
- Server port(ポート): 993
- Encryption(セキュリティの種類): SSL*1
- Outgoing SMTP(送信設定)
- Server(SMTPサーバ): smtp-mail.outlook.com
- Server port(ポート): 587
- Encryption(セキュリティの種類): TLS*2
*1 私が実験に使ったAndroid標準のメールアプリ『Eメール』では SSL/TLS でした
*2 私が実験に使ったAndroid標準のメールアプリ『Eメール』では STARTTLS でした
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