日本での『Kindle Paperwhite』の販売がスタートしてから約10日。遅ればせながら端末を購入……ではなく、手元のAndroid端末にアプリを入れてKindleの感触をつかんでみました。
使い始めて「むむー」と思ったのは、日本語フォント(というか組版)への違和感。これまでAndroid端末での電子書籍閲覧は、IPA明朝をセットアップした『縦書きビューワ』に青空文庫という組み合わせだったのですが、それに比べて見た目どうもすっきりしない印象だったのです。
ということで、Kindleアプリの日本語フォントを変えてみることにしました。
Kindleアプリをインストールしたときにダウンロードされる日本語フォントは /mnt/sdcard/Android/data/com.amazon.kindle/files/fonts 内に格納されるようです。デフォルトでは TB*.ttf という名称のファイルが4つ入っていて、かつディレクトリ内に system_fonts.xml というフォント定義ファイルが入っています。わたしの環境の場合、このXMLファイルを書き換えることで書籍本文の日本語フォントを変えることができました。
フォントは /mnt/sdcard 内ならおそらくどこでもいいのでしょうが、わたしは /mnt/sdcard/fonts に入れました。仮に使いたいフォントファイルを foo.ttf とすると、適当なテキストエディタで system_fonts.xml を開き、48行~51行あたりをこのように書き換えることになります。
<fileset> - <file>/mnt/sdcard/Android/data/com.amazon.kindle/files/fonts/TBMinchoMedium_213.ttf</file> + <file>/mnt/sdcard/fonts/foo.ttf</file> <file>/mnt/sdcard/Android/data/com.amazon.kindle/files/fonts/TBMinchoBold_213.ttf</file> </fileset>
で、変えてみた結果。
(書籍の本文は佐藤多佳子『一瞬の風になれ 第一部 イチニツイテ』より)
デフォルト(ファイル名から察するにTB明朝)
IPA明朝
Adobe Readerに同梱の小塚明朝 Pr6N R(ライセンスがうんたらかんたら……)
といろいろ試してみて、比較的これなら……と暫定一位となったのが
『YOzVox』にて配布されているボールドタイプの明朝体『MogaMincho Bold』でした。フリーの明朝体でボールドタイプというのは珍しいです。
ただ、配布ファイルはTTC形式なのでTTCから『MogaMincho Bold』だけを取り出す必要があります。それについては、同サイトでTTC→TTF抽出をしてくれるツール『UniteTTC』が配布されているので、それを活用させていただきました。
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