年に一度のおつとめである、一日人間ドックに行ってきた。毎年、福井市が国民健康保険加入者に対して実施している助成制度があり(男性1万3000円・女性1万4000円で受診できる ※2009年度の場合)、今年もその募集開始を待って申し込み、受診してきたというわけだ。〈一日〉といっても正味半日もかからない検査内容ではあるのだが。
35歳から毎年この時期に受診している人間ドック。最初の年、内視鏡検査で激しい嗚咽とともに望陀の涙を流したという苦々しい経験をしたこともあり、翌年から鼻からカメラを挿入する「経鼻内視鏡」を取り入れている医療機関で受診することにした。
以来、お世話になっているのが福井市文京の『打波外科胃腸科』である。
「鼻からカメラ入れるってどういうことよ?」といぶかしがる向きもあるかと思うが、一度体験すると、もうこれがやめられない(いや、別に変態的な意味ではなく)。経口内視鏡のように激しい嗚咽とともに望陀の涙を流すこともないし、それゆえ、医師と一緒にモニターを見つつあれこれ会話することもできるし。とにかく、経口内視鏡では体験できなかった世界が広がるのである。
経鼻内視鏡での検査はこのような手順で進んでいく。
- 洗浄剤(粉末状)を飲み、全身を回しながら胃の中に行き渡らせる(左向き→うつ伏せ→右向き→仰向けの順で)
- 水飴状の麻酔薬をのど(というか口の奥)で滞留させる(2セット) ※時間がきたら麻酔薬は吐きだす
- 鼻血止めを点鼻する(2セット) ※点鼻薬はそのまま飲み込む
- 鼻の穴にゼリー状の麻酔薬(単なる潤滑剤かもしれない)を流し込む(3セット) ※時間がくるまで滞留させて、そのまま飲み込む
- 内視鏡と同じ太さの円筒状ゴムを左右の鼻の穴に通す(内視鏡が通るかどうかの確認 NGの場合、経口内視鏡になる可能性あり)
- 臀部に注射をして(筋弛緩剤だったような……)検査室へ
……と内視鏡検査に入るかと思いきや、腹部のエコー検査を挟みつつ、計3回のど(というか口の奥)に麻酔薬を吹き付けられた。『のどぬ~るスプレー』みたいな感じで。内視鏡の先が通るときに嘔吐感を催さないようにする処置なんだとか。
自分が経験した限りにおいては、経口内視鏡よりはるかにメリットの多い経鼻内視鏡。もっと導入されてもいいのではないかと思うのだが、価格の問題とは別に、「検査前の処置に時間がかかる」という理由から大病院ほど導入しない傾向があるんだそう。受診者が集中する大病院では、殺到する内視鏡検査を短時間でこなしていく必要があるため、前処理に時間がかかる経鼻内視鏡は敬遠されるということだった。
打波外科胃腸科(胃腸科、外科、肛門科、内科、麻酔科、人間ドック、胃がん検診、大腸がん検診、婦人科検診(予約必要))
http://www.uchinami.clinic-hp.com/
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